こんにちは、ゆらです。
今すごい彗星近いって知ってました?ネオワイズ彗星って。あれが地球に近いらしく、日没後すぐと日の出前に見られるらしいです。今ブライスキャニオンとは言わないから、国立公園泊まってたら絶対見える気がする!というのも、近くのビーチに日没後を狙ってみに行ったら、やっぱり明るすぎて…その場にいた天文オタクみたいな若いグループに話を聞くと、肉眼ではかなり厳しいそう…結局素晴らしい空を楽しめました。
昼と夜の色が混ざり合う瞬間はすぐに変化して、とても素晴らしい時の連続。特に水平線とのコントラストがまた美しくて、心が洗われます。
国立公園もすごくいいけど、こういう身近な美しさに触れる機会も大事だと思います。日頃の疲れが抜けるように感じる空の色でした。
さて、グランドサークル、アーチーズの続きです。前回はこちらからどうぞ。
旅の5日目、今回の旅で一番楽しみにしていた、アーチーズ国立公園のデリケートアーチ!!!
ユタのライセンスプレートになるほどのシンボル的な存在。ここのトレイルは往復で5キロ弱、時間は2〜3時間かかります。愛読書の地球の歩き方には、トレイルレベルは中級でしたが、国立公園でもらえるマップには、上級を意味するDifficultに分類されています。Difficultなトレイルを歩いた経験はなく、5歳の娘を連れて最後まで行けるのか不安で前日少し悩みましたが、やはりどうしても行きたかった、この目で見たかった!というわけで、朝9:30からスタート。
もっと早く行きたかったけど、早起きできない私たち。
パーキングにはトイレがあるので、済ませてから出発!最初は楽な道が続きます。
歩きやすく、ほぼ平坦です。ただ見ての通り日陰はなし。9:30の時点でかなり暑い。この日は最高気温34度のため、多分この頃は30度くらいだったと…日差しが強いので、もっと暑く感じます。
これでも気温は低め。次の週はずっと最高気温38度とかだったんです。友人がたまたま1週間後に行っていますが、デリケートアーチのトレイル始まった直後、6歳の娘がぶっ倒れて、最初から最後までパパが運び死ぬかと思ったそうです。なぜやめなかったんだ…
平坦な道から、緩やかな登り坂になります。
登りやすいように目印や小さな看板があります。
どうにか日陰を求めて歩き続けること1時間ほど。
少し足場が狭くなり…
冬は凍結して滑りやすくなりそうで怖い。
突如姿を現したデリケートアーチ。
感動のあまり声は出ず(疲労?)ただ息を飲み、その凄まじい存在感に圧倒されました。
ここの鳥肌ポイントは、最後まで姿を見せてくれないこと。普通これだけの大きさだと、途中から見えてきて、あれを目指すぞー!ってなりがちなのに、デリケートアーチは全く見えない。最後岩が切れたとき、やっと目の前に現れるんです。
完璧なアーチ、自然が作る芸術。そこで今まで何を見守ってきたのか、孤独にも感じるデリケートアーチ。
ユタのシンボル的な存在な理由は、初めてこの目で見た時わかった気がしました。
必死に歩いてきてよかった…!帰りもあるけど!
感動からその場に座り込み、しばし無言で眺めていました。
せっかくだから近くに行って写真撮ろう!と近づくとラインが出来ていたので並ぶ。前後の人で写真の撮り合いっこ。
しかしこの時デリケートアーチにいた人たち、ほぼ全員の注目を集め、何ならアーチより目立っていた人がいた…!
え?
え??
ボバフェットじゃね???
これ着て登ったの?!うそでしょ!どんだけ暑いか!頭は外してるよね???とかもう私大爆笑。
息子2人(推定年齢14歳と10歳)が超優秀アシスタントとカメラマンになり、完璧な写真を撮りまくる!
私も便乗。
ちなみに奥さんは荷物持ち。夫が「すごいなぁ…よく離婚しないなぁ」って思わず言うほど、奥さんの強靭な精神力と体力に脱帽しました。息子二人も超しっかりしてるし。ちなみに帰りのタイミング同じだったので、見てましたが、ヘルメットはほぼ着けたまま、背中のジェットパックみたいなのと、武器は外して、よくアメリカの親子連れが持ってる引っ張るワゴンで荷物運搬。ワゴンは息子担当で、奥さんは巨大なバックパックを背負ってる。ボバフェット(父)は視界が遮られているし、暑いし、重いから、自分だけ。
デリケートアーチの素晴らしき思い出の半分以上、ボバフェットに持ってかれた感は否めません。スターウォーズ好きな我々はかなりの興奮でしたねぇ!そういう星に降り立ったボバフェットにしか見えない!
オタクの息子は「靴が違う」と厳しい指摘。
しかしデリケートアーチ、本当よかった!
帰り道はさらに気温が上がり、過酷…今回ただの水ではなく、これを旅の前にホールフーズで買っていき、Moabから最後まで大活躍させました。
500ミリの水に1つタブレットを溶かすと、スポーツドリンクに早変わり!
味の種類も多く迷います。1つに10タブレット入っていて、$5〜7くらいなので、お財布にも優しいし、アメリカの変な色のスポーツドリンクは飲みたくない私には最高!肝心の味は決して美味しくないですが、甘さは控えめです。レモンの方が美味しかったかな…
タブレットの真ん中に線が入っているので、そこでパキッと折って(力は必要)そのままペットボトルに入れられるので便利でした。エコでないので私はいつも旅行は水筒ですが、水筒自体が重いので今回はペットボトルにしました。ちなみに1ガロン(大体3.785リットル)の大きいサイズと、1リットルを6本、500ミリを24本を持って行きましたが、この日になくなり、Moabのグロッサリーストアで追加購入。
「暑くてもう歩けないー
誰がこんなとこに来たいって言ったんだー
ママのために来てやったんだー
感謝しろー」
とかふざけたことを言い始めた息子(8歳)に、さすがに頭にきました。
本当ならこの日の午後はホテルに戻ってゆっくりするか、30分くらい車を走らせてお隣にあるキャニオンランズ国立公園に行く予定でした。
が、恐竜大好きな我が家の男性陣。
2年前夫の思いつきで、車で24時間かけてカナダのアルバータ州にあるロイヤルティレル古生物博物館に行ったんです。
Moabから3時間半かかるところに、ダイナソー国定公園という名前だけで夫と息子の血が騒ぐような場所があることに気付いていた私。残念ながらずっとビジターセンターとExhibit Hallは閉まっていて、やってないと意味ないねーと話していました。
が、まさかのMoab入りしたその日(つまりこのデリケートアーチに行った前の日)から再開。
ゆっくり時間をかけてみる予定のアーチーズは、一番見たかったデリケートアーチが見れればいい!ということで、色々はしょることにして、翌日1日かけてダイナソーに行くことになりました。
というわけで、デリケートアーチの後、正直暑さもだけど5キロ歩いてるから、素晴らしい疲労感でクーラーのきいた部屋で昼寝したいところを我慢し、もう一発アーチを見に行くことにしたのです。それを知った息子の先程の暴言。
わーたーしーはぁ!恐竜なんか興味ないんだよぉ!あんたらのために明日1日かけるんだよ!黙ってついてこいや!
と怒鳴り返したいのをギリギリ我慢して(いや…出来てなかったかも?)最後まで歩きました。
ちなみにデリケートアーチのトレイル、始まってすぐ5分くらいのところに分岐点があり、横にそれると先住民の壁画が見られます。行きは急いだので、帰りに見てきました!
子供達は限界で見に行ってくれませんでしたが、素晴らしかった!
昨日のキャピトルリーフより鮮明。きちんとどちらも説明読んでないので、時代が違うのかもしれませんが、考えられないほどハッキリ描かれている馬に乗った人や、山羊らしき姿。これはスルーしないで見る価値がある!疲れてると思うけど是非見てほしいです。もちろん出発直後の元気な内に見てもいいと思います。
アーチーズは宿泊施設も食べ物を売っている場所もレストランもありません。自分で園外で調達が必要。ホテルで作ってきたおにぎりと、朝食の時にもらってきたベーグルをパーキングで食べ、次の目的地へ向かいます!
最終地、Devil's Gardenへ来ました。
ここはいくつかのトレイルが組み合わせになっていて、途中のLandscape Archまでは初級。大体往復1時間くらいです。その先のDouble O Archは一気にレベルが上がり、上級に。経験者のレビューを行く前に読むと、デリケートアーチよりよほど怖かった、高所恐怖症の人は無理、風に煽られて落ちそうだった、など…というわけで、元からランドスケープアーチまでしか行くつもりはありませんでした。
ランドスケープアーチはデリケートアーチと並ぶ、アーチーズの看板的な存在。アーチーズの写真として選ばれていることも、とても多く、実物を是非みたかった!
このトレイル、ランドスケープアーチまで寄り道せずに行ったら大したことない道なのですが、途中のTunnel ArchとPine Tree Archを見る場合、ループ出来ないので、ただ行って帰ってくるだけ。疲れ具合によりますが、私たちは全員疲労困憊していたので、本来行く必要はなかった!
Pine Tree Arch
あ…
あぁ…
そうだね…真ん中に松の木が生えてるね…
以上。
余計疲れたし、なんかアーチに見慣れてきたのもあり、まじで行かなければよかった!真っ直ぐランドスケープアーチだけ目指せばよかった!
子供達がこんなに限界を迎えるようになるなら、松の木は捨てるべきだったと激しく後悔しました。
元気なら見に行っていいと思いますが、なかなかの坂でした。
ランドスケープアーチが見えてきた時はゴールが見えた安堵感満載。
本当はアーチの下まで行きたかったけど、このアーチは最も狭いところが幅6フィート厚みも11フィートしかなく、いつ崩れてもおかしくないため、下には行けなくなっているそうです。
知らなかったら進んでたかもしれん、よかった…
北米最大の長さを誇る、ランドスケープアーチ。いつ崩れてもおかしくない、自然美の儚さ。
もっと近くで見たかった…!
子供と夫を放置してもっと進めばよかった…と今更後悔…でもあの時は耐え難いほどの灼熱の太陽、気温、激しい疲労に車に帰る体力を残すことで精一杯でした。娘は夫に引きずられるように最後まで頑張りました。
頑張ったね…!つらかったね。。。ママもだよ。
2本連続は厳しかった〜オススメとしては、やはり一度園を出て、休憩して夕飯後に運動がてらトレイルを歩くのがベストだったかもしれません。特にデリケートアーチは夕暮れ時が一番美しいらしいし。いやー疲れた!
長くなってしまいました。続きはまた今度。